クレカ投信の即売却ってどうなの?

ドケチのみなさんも、そうじゃない方もクレジットカードで投資信託の積立ができるようになって、一度は考えたことがあるんじゃないでしょうか。

『クレジットカードで買った投信、すぐ売却すればポイントだけ稼げてお得じゃない?』

結論を言ってしまうと「違法性はありませんが、積極的にオススメもしません」です。

では、クレカ投信の即売却ってどうなの?って思われるこの行為ですが、なぜ問題ないのか、オススメをしないのか。そもそも合法なのか、違法なのか。この点について今回はまとめていこうと思います。

クレカ積立の各社10万円対応についてのまとめはこちら

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クレカ投信の即売却は合法?

まず、投信を買ってすぐ売却するのは自由なので、積み立てられた投信を即売却すること自体は特別ルール違反ということはありません。もちろん違法でもありません。ルール違反ではないので、ポイント目的で投信を積立し、即売却することも可能です。

手法としてはなるべくリスクの低い投信、基準価額のブレ幅の少ない投信を積立に設定し、売れるようになったらすぐ売ってしまうという方法です。具体的には日本の債券のファンドとかですね。為替リスクなし、価格変動リスクも小さいです。50,000円で買った投信が、50,000円で売れれば、1%のポイントが貰えるクレカであれば500ポイント儲かるというものです。

そんな手法を促すような記事も散見されるのですが、私はちょっとこれをやるのはどうなの…?と思っています。

まず、気になるのはクレジットカードの使い方としてルール違反にならないのかどうか。クレカのショッピング枠の現金化に近いような気がしますが、問題ないのでしょうか。

積立をできる証券会社&クレカの組み合わせはいくつかありますが、tsumiki証券&エポスカードと楽天証券&楽天カードで検証してみました。

・エポスカードの場合

「エポスカード規約 (2022年10月1日版)第23条(会員資格の喪失、退会およびカードの利用停止等)7)換金目的によるショッピング利用等会員のカード利用状況が適当でないと当社が判断したとき。」

・楽天カードの場合

「楽天カード規約 第19条(カード利用の停止、会員資格取消し)
3.当社は、会員が次の各号のいずれかの事由に該当した又は当社が該当したと判断した場合、会員資格を取消すことができ、加盟店等に当該カードの無効を通知又は登録することがあります。
(5)換金目的でカードを利用する等カードの利用状況が適当でないと当社が認めた場合。 」

といった条項があります。

気になったので、tsumiki証券と楽天証券に、クレカで買った投信をすぐ売却するのは、現金化とみなされてルール違反になりますか?と尋ねてみました。

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短期売買についての証券会社の見解は

どちらの証券も投信を短期で売却すること自体は問題ない」との回答は貰えましたが、カードの規約はカード会社の方に聞け、と言われてしまいました。

売却が問題ないということの根拠としてはおそらく

「金融商品取引業等に関する内閣府令(平成十九年内閣府令第五十二号)(金融商品取引業者における信用の供与を条件とした有価証券の売買の受託等の禁止の例外)第百四十八条 ホ 顧客から申出があったときには解約するものであること。」

このあたりがあるので、解約(投信の売却)については拒めないのではないかと思います。

よって、カードの規約についてはエポスカードと楽天カードに聞くしか無いのですが、楽天カードはメールでの問い合わせができないようなので、ひとまずエポスカードにのみ聞いてみました。

りね
りね

楽天カードはあんまりサポートが手厚くない感じがします。個人的見解ですが。

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投信の即売却、ショッピング枠の現金化と見なされる?

結論から言ってしまうと、エポスカードの見解としては特に規約違反にはならないという回答でした。

これは裏を取っていないので、私の想像でしかないのですが、ショッピング枠の現金化で問題なのは、ショッピングで購入した物の代金が実際にクレジットカード会社を通して販売店に支払われる前に、顧客がその分の現金を手にしてしまうことなんじゃないかなと思います。

この点についてはtsumiki証券についてはクレジット代金が預貯金口座等から引き落とされるまで投信の売却は制限されていますので、引き落とし後であればいつ売却しても問題ないということだと思われます。

つまり、昨日触れたポイント目的で積み立てをして即売却するということ自体は違法でもないですし、カードの規約違反にもならないので特に問題のない行為とは言えます。

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適法なら即売却してもいい?

確かに問題はないのですが、これをやる人が増えると投信積立のポイントの改悪が行われるのは必至です。

一番いいのはtsumiki証券がeMAXIS Slimなどの低コストインデックス投信をラインナップに加えてくれることなんじゃないかなと思うんですが、それがない現状としては一番パフォーマンスの良い投信を積立し、おおむね1年程度置いておけばいいかなというのが私のスタンスです。

いくら高コスト投信とはいえ、1年でポイント分回収できるのかな?という気もしますが…。まぁ最低限それくらいで義理は果たせるのかなと。このあたりはぜひどなたかご意見ください。

前にも書きましたが低コストが無理ならせめてレバナスとか入れてくれればなーと思います。でもこれも初心者向けを謳ってるtsumiki証券だと、リスクの高いレバナスはちょっとスタンスと合わないのかもしれません。でも中級者向け、上級者向けみたいに分けて数ファンド追加するのはアリだと思うんですよね。

ところでクレカ積立で1%程度還元している他の証券会社は、eMAXIS Slimなどの低コスト投信を積み立てられた場合普通に赤字だと思うんですがどうやって稼いでいるのか気になります。

5万円までですし、投資の裾野をを広げる意味では広告費と考えて赤字でもいいと思っている、といったところでしょうか。年間0.03%の代行手数料だと1%稼ぐのに33年掛かってしまう計算ですし…。

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長い目で見たら即売却はオススメできない

tsumiki証券は正直魅力的なファンドがないので、即売却したい気持ちもわかるのですが、他の証券会社で同じようなことをやってる人やそれを勧める記事を書いてる人は、上記の通り改悪を招く可能性があるので、できれば控えてほしいなぁとりねっこは思います。

他の低コスト投信を扱っているところは別にしても、tsumiki証券については強くやめろとも言いづらいです。正直に言って信託報酬高すぎィ。

一番現実的な解決策は最低半年なり1年積み立てた投信を保有しておかないと付与したポイントを取り消しますよ、もしくは半年置いた時点でポイントを付与しますよ、などというのが妥当かと思うのですが、それでも売る人はポイント付いた時点ですぐ売っちゃうかな…。

今回検証したのはtsumiki証券&エポスカードと楽天証券&楽天カードですが、他の証券会社とクレカの組み合わせでもおそらく大差ないと思われます。

りね
りね

結論。即売却は法律上は問題はないけど、やる人が増えるとポイント制度自体が改悪されるおそれ有り。モラル的に微妙。

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追記:tsumiki証券は2024年4月より改定

上記記事は2023年の5月頃に書いたものなのですが、2023年の10月頃にtsumiki証券では2024年の4月よりポイント目的の即売却を封じる改定を発表しました。

りね
りね

対策はやっぱりされちゃったなーといったところ。

改定の期日が近づいてきたので、ここで概要をまとめておきます。

詳細はをtsumiki証券の該当ページを見ていただいたほうが早いと思いますが、ざっくり言うとポイント集計期間ごとに、引き出した(売却した)額をポイント対象から引くというもの。

エポスカードの年間の「ボーナスポイント」と、tsumiki証券の「がんばってるね!ポイント」が対象です。投資信託の購入ではエポスカードの通常のポイントはつきません。つまり、集計期間内に投信を購入し、同額以上の売却をした場合は買わなかったことと同じになるということです。

確認したわけではないので推測ですが、ポイントが付いた後に売却するのはおそらく問題ないと思うので、1年間保有し、ポイントが付いた後に売却すれば1年分のポイントは貰えそうです。ただし2年目のポイントはマイナスからスタートする可能性があるので、2年目は積み立てを継続しても全くポイントが貰えない可能性があります。というかその可能性が高そうです。

売却してもポイントを貰うには?

そこで抜け道を考えてみました。ポイントの集計期間は1年間です。そこで、1年フルに毎月5万円年間60万円を積み立てし、2年目に入ったところで1年目のポイントを貰ったら売却、2年目は毎月の積立額を最低額の100円にする。年間1,200円分のポイントは貰えないけど諦め。3年目に入ったらまた毎月5万円年間60万円を積み立てし、4年目に入ったら売却。こうすれば2年毎にポイントは貰えそうですが、はたしてここまでする意味はあるでしょうか。

正直なところtsumiki証券で扱っているファンドは信託報酬の高いものが多く、パフォーマンスも良いとは言えないので、売却でポイントがもらえず、それを回避するために上記のような小細工をしてまで使う意味はあるでしょうか、いやない(反語)。

エポスゴールドカードのインビテーション狙いについて

個人的にはエポスゴールドのインビテーションが投信積立でも来るという情報があったので、とりあえずゴールドカードが手に入るまでは続けてもいいかなと思ってやっていました。11か月積み立てて、利用代金は55万円になったはずですがまだインビテーションは来ていません。

最短だと半年程度で来るという話もあるゴールドカードのインビテーションです。なかなか来ないなぁと思いつつ、しばらくぶりにエポスカードのマイページをチェックしたら、メールが届かないという通知が出ていました。ひょっとしてこのせい?メールアドレスは生きているのですが、メールサーバーの容量オーバーで溢れたことが数回あったので、まさかそのタイミングで…?もしくは1回でもメールが戻るとチェックに引っかかるとかでしょうか。とりあえず違うメールアドレスに変更してみましたので様子見です。待つしかないんですけどね、そもそも。

クレカ積立はどうするべき?

ということで、エポスカードのゴールドカード狙いのような目的がない場合は、クレカ積立をやっている証券会社はほかにも色々あるので、SBI証券、楽天証券、auカブコム証券、マネックス証券、このあたりからお好みでどうぞ。りねっこは上記4社の全てでクレカ積立をしています。PayPay証券では口座開設をしていないのですが、PayPay証券でもクレカ積立ができるようですね。PayPay経済圏の方はPayPay証券でも良いと思います。

りね
りね

結論。単純にクレカ積立ならtsumiki証券以外がオススメ。

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